部下のやる気を削ぐ言葉 読み込まれました
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2024/8/13 23:41

部下のやる気を削ぐ言葉

環境の変化と上司部下の関係

部下の提案やアイデアに対してどんな質問を投げかけるのかはとても大切。言わずもがな、ですね。言わずもがななのですが、意外にそこをきちんと考えて質問をしている人って少ないのではないでしょうか?

ちょっと昔の日本の上意下達の軍隊式組織では、上司が説明しなくてもその気持ち・意図を汲み取ることが暗黙に求められたし、本当なら褒めるところを怒る(叱る、ではなく)ことも多く、そこで上司が怒った理由を考えて推察することができる人が優秀な人、と言われていました。これが蔓延してひたすら忖度することが人材要件と勘違いされて、今の酷いことになっているのではないかと考えています。

さて、これは上意下達の軍隊式組織で成立する話だ、ということを改めて強調したいです。これだけ事業環境が変わり、技術が進化している中で、軍隊式組織には明らかな限界があります。軍隊式組織は計画経済をその計画通りにやり切ることが求められる時に力を発揮しますが、今の事業環境ではそんなことは言っていられない。年度初めに立てた計画とそこで想定していたことは、年度末に有効なことってあまりないのではないかと思います。

となると、多様性を尊重する組織=突拍子もないものも含めてさまざまな意見を受け止めることが求められる組織、が必要になります。上司は怒っている場合じゃありません。忖度してもらうことが前提ではないので。

 

昔も今もよく聞くこの質問

そんな状況なのに、昔も今もよく聞く質問があります。

「それって儲かるの?」

よくある場面としては、事業の進め方に少し手詰まり感を感じていて、何か新しい取り組みを考えた方がいいのではないか、とメンバー全員が感じている時。そしてその組織の長が今の事業の進め方を編み出した人で、そこに成功体験を持っている、というような状況でしょうか?

部下が、今自分がやっていること、分担していることが思ったようには前に進まず、やり方を工夫したくて何かを提案したとします。もちろんその提案にもすごくよく考えたものもあるかもしれませんが、多くの場合、苦し紛れに目の前の障害を避けようとして「これって何とかならないの?」みたいな内容だったりするのかもしれません。そんな、あまり深く考えていない場当たり的な考え方が見えてしまうので、上司はついつい上記の質問をしてしまうのだと思います。

質問はもちろん決して悪くなくて、ちゃんと「こうすれば儲かります」という商売のストーリーを完結させるところまで考え尽くして欲しいという思いもあるだろうし、全体感を持って仕事をしてほしい、という意味もあるでしょう。

でも、それって部下はそのようにメッセージを受け取るでしょうか?おそらく「そんな変なこと考えてないで仕事しろ」とか「そんなのダメだ」と言われた印象しか持たないのではないかと思います。ネガティブな印象なので、「言っても無駄」とか「考えるのをやめよう」とことになってしまうのではないでしょうか?

 

部下に投げかける質問を工夫しよう

何気ないイケテナイ提案なのかもしれないけど、少なくともその担当者は「どうしてこのやり方をしているのだろう」とか「こうすればいいのに」と思ったわけです。その疑問とかひらめき、大切にした方が組織にとって、そして上司にとっていいことがあるのではないでしょうか?そして担当者にしてみれば、意を決して提案しているので、その前向きな気持ちに感謝しても罰は当たらないのではないでしょうか?

では代わりにどんな質問をすればいいのか。

「どうしてそう思ったの?」

「それでどんなことがよくなるの?」

といった質問で、担当者がその提案をした理由とか困りごとを掘り下げ、考え方をきちんと聞いてみることだと思います。そしてそうやって聞いてもらえるのであれば、その担当者はその後も色々と考えてくれる癖がつくようになるのではないかと思います。

「答えは現場にあり」です。提案はいつもその時に必要な答えではないかもしれません。完璧ではないかもしれません。でもそこでメンバーと会話と考えのキャッチボールをして、組織全員が考える文化を作る。それが組織のリーダーとして最も大切なことではないかと思っています。

そんなリーダーのあり方をメンターしてくれる人がいると、組織のあり方、リーダーとしての立ち振る舞いの変化を加速度的に実現することができるようになります。そんな役割としてSenior Partnersのコンサルタントをぜひご検討ください。

 

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